ブルーオーシャンのBOPビジネス研究は、早いもん勝ち

 大学生や大学院生の方々から、BOPビジネスを研究テーマとして論文を書きたいという希望が寄せられます。日本語の論文はほとんどなく、日本企業のBOPビジネス事例もせいぜい20社、BOPビジネスのフレームワーク・モデル・理論もないという状況ですから、日本語での研究には大きな制約が伴います。
 しかし、英語での研究なら可能性は拡がります。BOPビジネスの研究は、競争相手がほとんどいないブルーオーシャンです。すでに研究し尽くされているレッドオーシャンの研究領域で深掘りするのも一つではありますが、菅原は嫌いです。単なる研究上の意義のみならず、貧困に苦しむ方々に実際に役立つという実践上の意義もあるのがBOPビジネス研究。ぜひ多くの学生の方々に取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、どんな研究も、現在の世界の研究水準を把握することから始まります。そのための良い文献があります。これは、まだ論文として発表されていなく、working paper 段階です。今年の6月にリオで開催されたAcademy of International Businessの世界大会で発表されたもので、”What do we really know about the Base of the Pyramid concept? : A literature review and organizing framework”という題のペーパーです。菅原が直接、執筆者からもらいました。学生の方々の研究目的に限って、pdfで無料でお渡しします。