【菅原秀幸の22世紀脳講座(1)】

 学者の学者たるゆえんは、数字、データ、エビデンスに依拠して物事を考えるということ。単なる思い込み、漠然とした希望、根拠のない願望で発信することはありません。今日のメッセージは、「いま私たちは20世紀脳から22世紀脳へのパラダイムシフトの時にある」です。
 なぜ?「私たちは、日本の歴史上、たった1回しかない大変化に直面している」から。これまでの100年で急増した人口が、今後100年で急減するという大転換期にあります。この事実から少なくとも3つのことが言えます。
 今日は、その1。「70年後、日本の人口は50%に減少」、多くの都市が消滅。経済規模は半分に縮小。縮むパイ(=縮小する日本経済)の中で、全員がどう取り分を増やすか。20世紀脳ビジネスは、拡大するパイの中での競争。これからの縮小するパイには、まったく役立ちません。
 いまも日本で繰り広げられているビジネスは、時代遅れの20世紀脳ビジネス。縮小するパイのなかで、取り合いをしているに過ぎず、どうやっても全員のパイ(=取り分)は縮みます。「地方創生」が流行っていても、やはり縮むパイの取り合で、20世紀脳ビジネスにとどまっています。やがて一時の流行で終わるでしょう。
 答えは簡単。パイ全体を大きくして、みんなで大きくなったパイを仲良く分け合おうというということです。そこにはあるのは、競争ではなく、「共創」。答えはシンプル、人口増加(=パイ拡大)の続く世界を相手にビジネスをすることです。そのために、次世代グローバルリーダーの育成こそが、22世紀、日本繁栄の切り札です。「世界(特にアジア)に出る」唯一の日本繁栄の道です。