希望を創り出す仕組みを考え出そう

バングラの最貧村で


 バングラデシュで、電気も水道もトイレもない最貧の村を訪れた時のことです。その村にも10年ほど前からマイクロクレジットが導入され、それを活用して生活が向上したという話を聞きました。自分の年齢が何歳かよく分からないおばさん(こういう人はフツーにいるそうです)が、はじめに借りたお金で中古の力車を買い、2回目に借りたお金では牛を買い、3回目のお金で土地を借りて、生活がだんだん良くなってきたそうです。
 マイクロクレジットが始まる前は、どのように生きていけばよいか分からなかったそうですが、マイクロクレジットのおかげで生活にやる気が出たと言っていました。もう一人の女性は、やはりお金を借りて小さな雑貨店を始められたと言っていました。貧しくても将来に希望がもて、やる気をもって日々を過ごせることが大切ですね。希望がないということが一番悲しいことです。希望こそが、われわれの生きる糧ですね。
 いまの日本は、世界第3位の経済大国といわれて豊かということになっていますが、希望を見いだしにくい状況になっています。みんなが希望をもてる社会の仕組みを新しく考えだしましょう。マイクロクレジットが考え出されたことは、途上国貧困層の人々にとって画期的なことだったと思います。被災地日本でも画期的なことは、必ず考え出せます。