クローズアップ現代のために脳みそに汗をかいて読んだ2冊、お薦めです

 締め切りがあると、それに向かって一生懸命になるのは、だれでも同じ。菅原も今回のクローズアップ現代出演のために、かなり脳みそに汗をかいて、たくさん本を読みました。一番気合いを入れて読んだのが、今年5月に出版されたユヌス著「Building Social Business: The New Kind of Capitalism That Serves Humanity's Most Pressing Needs」です。12月22日には、日本語訳も出るようです。
 私が読み取ったユヌス氏からの最大のキーメッセージは、「ビジネスは問題解決のために非常に優れた手法である」ということです。ユヌス氏は、このことを、次のように表現しています(原著、p17)。 
 I become convinced that it is an excellent way to address social and economic problems.「私は、ビジネスが社会問題や環境問題を解決する極めて優れた手法であると確信するようになった。(菅原訳)」

 彼はBOPビジネスを否定しています。しかし、ビジネス手法そのものについては、賞賛します。そうです、ビジネスこそが、継続的に、革新的に、効率的に物事に対処できるのです。(BOPビジネスとソーシャル・ビジネスの明確な違い、両者を融合した新しいビジネス・モデル、については次回以降書きます)
 もう一冊、役立ったのは、「これから資本主義はどう変わるのか――17人の賢人が語る新たな文明のビジョン」(英治出版)です。こちらは英語じゃないので、それほど脳みそに汗をかかなくてすみましたが、17人の賢者の考えが一度に分かりました。お薦めです。この2冊、ぜひ読んでね。