JICAがいよいよ「BOPビジネス促進制度」を開始

 あすの富山でのBOPセミナーに向う途中、麹町のJICA本部を訪れ、「BOPビジネス促進制度(仮称)」を担当する民間連携室の責任者の方々とお話をさせていただきました。いよいよ3月末に募集要項が発表され、2010年度から開始です。これで日本も、BOPビジネス・ブレイク年を迎える予感がします。
 すでに英国・米国・独国にはBOPビジネスを推進する制度があって、過去10年ほどで1000件以上の事例があるそうです。外国のものを取り入れることを得意とする日本が、なんで10年も遅れてしまったのかは、とっても不思議なことです。しかし、JICAの制度ができたので、流行に乗っかる日本人、新しもの好きの日本人という特質をいかんなく発揮して、みんながBOP、BOPって叫び出すんじゃないでしょうか。我々先進国に住む一般人にとっては、貧困は遠い世界の問題。身近には感じられませんので、どうしても関心が薄れがちです。3秒に1人の子供が亡くなっているといわれてもピンと来ません。
 これから日本企業が、BOPではたしてどれだけ成功をおさめていくかは分かりません。しかし少なくとも、今回のBOPブームで、貧困に関心をもつ日本人が増えるだけでも、最初の一歩として意義のあることでしょう。
 やはり、いろいろな方と議論させていただくと、自分の視野が広がって考えが深まります。あらためて、机上の議論や自分の頭の中での妄想、あるいはインターネットによる情報収集の限界を思います。やはり現場を知り、face to faceの議論がなにより大切です。つまり自分から行動するってこと(もっとも今の大学生が苦手とすること)だよね。