苦痛の試験監督から学ぶこと

 2学期の定期試験が始まりました。教員の宿命、睡魔と闘う苦痛の試験監督も始まりました。ただひたすら立っていて、カンニングを見張るという役割です。あまりにも暇なので歩き回って、論述式問題の答案をザーッと見て歩いて気がついたことです。答案作成の基本がなっていないなってこと。なにごとも基本が大事。我流でいくら努力しても、報われないからね。
 第一に、答案は採点者に読んでもらうために書くということ。読みやすいように、上手ではなくても、丁寧にきれいな文字で書くことが大切。汚い字の答案を、限られた期間で、膨大に読まされる教員の苦痛は大きく、その中で、丁寧に書かれている答案にほっとします。何事をするにも、「相手を意識し、相手の立場に立って、相手のことを考える」。
 第二に、してはいけないこと、しなくてはいけないこと。答案の最後に「単位ください」といったような嘆願は、決して書かないこと。これは、百害あって一理なしです。本人の価値を下げますので、決して書かないようにね。しなくてはいけないことは、最後に感謝の意を述べること。教員といえどもただの人間、ほめられれば嬉しいのです。仮に心にはなくても、それでも、感謝の意を一言そえると答案の評価があがります。何事も感謝が基本。
 第三に、与えられたものはすべて使って勝負すること。つまり、論述式問題の場合には、答案用紙すべてを使いきって、びっしり書くこと。7割ぐらいでは話になりません。ぱんぱんに埋めて、かつ相手が読みやすいように、段落に分けてキラッと光る答案を書こうね。何事もそうです。与えられたものすべてを使い切って勝負。どんな時も、途中で捨てたらもったいない。最後まで、やり切る。