感動と反省

 文教大学での先週の講義。大学院生の坂東様に来てもらって、「“好奇心”は人生を豊かにするモト」というテーマでプレゼンをしてもらいました。約100名の学生が出席していて、その場でリポートを書いて提出。今、それを全部読み終わって、感動です。
 この100名くらいの学生。いつも半分くらいは真面目に聞いているんだけど、残りの半分は、ピーチク、パーチクしゃべりまくっていて、まったく人の話を聞いていない(ように見えた)。ところが、リポートを書かせてみると、びっくり。みんなちゃんとポイントを押さえて、自分の考えを書いているのです。キーワード、キーポイントを明確にして、3点にまとめて書いてあるのです。
 これは1学期間、たびたび話してきたことなので、ちゃんと伝わっていることに感動しました。ピーチク・パーチク姉ちゃん達に伝わっていないと思っていたので。あれだけ人の話を聞いていないようでいて、ポイントをつかんでいるなんて、この人たち、もしかしたらすごい資質をもってるんじゃないだろうか。一所懸命に聞いていて、話のポイントをつかめるのは当たり前。しかし、ピーチク、パーチクしながら、ポイントをおさえているなんて、すげーじゃん!
 と同時に、一点反省です。100枚のリポートの中で、「本日は私達のためにプレゼンしていただき有難うございました」と締めくくっていたリポートは、なんと、なんと、100枚もある中でわずかに1枚(ゼロじゃなくて良かった!)。感謝することの大切さを、講義で話してこなかったのでした。人生に成功する秘訣みたいなことを書いたり、言ったりしているたくさんのすべての人達に共通することは、「感謝の心」をもつことの大切さです。仏教では、「感謝は悟りを得るはじめ」とも言われています。
 感謝こそがすべての基盤であり、すべての出発点です。このことを、伝えてこなかった。ということは、自分にも感謝が欠けていた、ってこと。深く、深く反省です。