最後は脳みそ勝負

 米国より帰国して5日もたつのに、いまだ時差を完全に調整しきれないなんて、我ながら情けない話です。もう20年以上前になっちゃうけど、大学生で初めてアメリカに行った時は、アメリカについても、日本に戻っても、まったく時差を感じず翌日から普通に行動できたことを鮮明に覚えています。
 こうやって身体の適応力の低下は、誰も避けることができませんが、それに反して、脳みその働きは年齢を重ねるほどに、より研ぎ澄まされて、身体の適応力の低下を十分に補ってくれます。つまり体力勝負で乗り越えていたことを、知力勝負で乗り越えられるようになっていくんですね。
 例えば、かつてなら10日間かかっていた仕事を、今なら2日で仕上げることができるというようになります。つまり、知力がないけど体力があるので時間をかけてやり遂げた仕事を、知力があるので体力がなくても出来るようになるってことです。
 高校生までは、スポーツで体に汗をかき、体力をつけておくことが大切。しかし、大学生になったら、やっぱり脳みそに汗をかいて、しっかりと知力勝負に備えておかないと、人生の後半になったときに厳しくなりますね。そして、そのときに気づいても、もうすでに遅しでしょう。