子どもが親を育ててくれる

 今日は、娘の2歳の誕生日。ここまでスクスクと育ってくれて有難うという気持ちと、親を育ててくれて有難うという気持ちです。確かに、親は子どもに衣食住を提供して物質的には育てているけれども、「育児は育自」というように、子育ては親を人間的に成長させてくれます。
 自分の思う通りにはいかない子どもを相手にして、親は忍耐力や包容力、寛大に受けいれていく力、他を思いやる力を、それまで以上に一層培っていきます。さらに社会全体のことや社会のこれからを、以前よりも考えるようになります。そして、他の子供に対しても優しくなります。子どもがいることで、これまで無縁であった世界を知ることができて、人間としての幅も広がります。
 社会のいろいろな場面で活躍している若者の話を聞くとき、本人はもちろんだけど、親が偉かったんだろうなと思うようになりました。親も努力しないと、子どもは育たないからね。
 結婚しない若者が増えているけれども、そうすると社会全体としての深みや幅がなくなるように思います。若者は自分を成長させるチャンスをみすみす放棄しないで、結婚して子どもをもとうね。周りがもう声をかけてくれなくなってしまう年齢があるからね。それを越えないようにね。
 経済の大原則は、余っているモノの価値は下がって、少ないモノの価値は上がるということだから、少子化の時代に子どもの価値は上がる一方。だから子どもがいるってことは、価値が上がるモノをもっているということで、経済原則にもかなっているよね。子どもをもって、自分をより一層育てよう。
 このことは、職場や学校でもいえるね。部下を指導する中で、上司が育つ。後輩を指導する中で、先輩も育つのだ。だから後に続く人を育てているようで、自分も育ててもらっているんだよね。大学の教員も学生に教えてるようで、実は教えてもらっていることがたくさんあるのです。
 他の役に立ち、他を育てようとする姿勢がとっても大切。