友あり遠方より来る、また楽しからずや

 昨日、台湾に本社を置く多国籍企業のCEO(最高経営責任者)を務めている古い友人Stevenが、わざわざ札幌まで来てくれました。彼の家族はカリフォルニアのアーヴァインという高級住宅地に住んでいて、彼は仕事で世界中を飛びまわっているリッチなエグゼクティブです。 
そんな彼が、三流貧乏学者の菅原に会いに札幌まで来てくれるなんて、なんと有り難く、なんと楽しいことでしょう。昨日の午後2時に札幌について、ラーメンを一緒に食べて、夜の雪祭りを見て、夜8時から居酒屋でカニを食べ、今朝は札幌駅の地下街でモーニングを一緒にして、滞在時間が24時間にも満たずに、また帰って行ってしまいました。
彼はもちろん日本語が流暢なので、社長業についてもいろいろと語ってくれました。なによりも素晴らしいなと思ったことは、誰に対しても威張っていなく、謙虚な姿勢をいつももっているということ。私服で出勤するので、新任の警備員さんは、彼を社長とは知らずに呼び止めて、チェックしようとしたそうです。なんて愉快なエピソードでしょう。偉い人ほど、偉そうにしていないんですよね。これはすごく大切なこと。「稔るほど頭をたれる稲穂かな」です。
この諺を、大学4年生で銀行から内定をもらっている学生が知らなかったのには驚きました。つい先日のことです。人間として一流・本物とは何かを、未来をになう学生の皆さんに教える機会の必要性を改めて感じました。一流・本物を手本として、それを真似して、最後に乗り越えていく。これが大切なことです。二流や偽物を手本としてしまうと、二度とない人生を無駄にしてしまうこともあります。
Stevenも、菅原が始めた「一流・本物懇親会」の主賓にふさわしかったのですが、急に札幌に来たので、段取りをつける時間がなくて惜しいことをしました。彼ぐらいリッチになると、自分のことは考える必要がなくて、他の人の幸せのことをたくさん考えることが出来るようです。どれだけ周りを幸せに出来るかによって、自分の幸せも決まってきます。「自分の幸せしか考えられないものは、周りの人を幸せにすることなどできないし、結局自分を幸せにすることもできない」って、数日前に見かけた地下鉄の広告にも書いてありました。