Give and take. まずgiveが先

 先週末の夜に、杏林大学の4年生の女子学生から電話がありました。新しいアイディアを思いついたので、それについて聞いて欲しいのというのです。福祉や介護の世界に関心があって、その分野で新しいプランを考えたといって説明してくれました。彼女は、自分は日本人に生まれて恵まれているので、その分を社会に大きくお返ししたいと言いました。なんてすばらしいのだろうと、感動です。寝ていたのに起こされて、夜中の11時から話し始めてすっかり目が覚めてしまいましたが、彼女のまっすぐで、正直で、真剣な姿勢に心を打たれました。

 目標がない、夢がないといい、周りに流されて生きている日本人の若者が多い中で、なんて素晴らしい姿勢なんでしょう。他の人の役に立ちたいという気持ちは、人が大きく成長していくための必須条件です。自分のことしか考えていない人間は、結局自分の小さな殻を破ることが出来ないので、小さな世界に留まってしまいます。「他の為に」と思う気持ちが、隠された潜在能力を大きく引き出し、自分というちっぽけな殻を破ることが出来ます。このことは、人生に成功した人(お金を儲けた人という意味じゃないよ)たちがみんな言っている黄金律ですね。

 「Give and Take」って誰もが知っている言葉ですが、実践してる人はそう多くはありません。まず「Give」が先ってところが大切です。「Take and Give」じゃないのだ。でも、まず自分、まず「Take」って思っている人がたくさんいるから、成功者は少ないんだろうね。これまでの事実がすべてを物語っています、まず自分、まず「Take」って思っている人は、一時的に栄華を誇っても必ず失脚しているという厳然たる事実があります。「他の為に、他の役に立つ」って気持ちが、本人を大きく成長させるのでしょう。