改革が失敗するか、成功するかはすぐ分かる

 改革、改革、改革って、いろんなところで叫ばれています。でも、その多くは失敗することが目に見えています。なぜか? 大多数が、自己流、無手勝流の手法でやっているからです。自己流は必ず行き詰るのです。改革の必要性ばかりが叫ばれ、その先にある姿について語られていません。改革してどんな姿になるのか?改革してどんな姿にしたいのか?そこが欠落しているのです。
 組織改革の理論はほぼ確立していて、どうやれば改革が成功し、どうやれば失敗するかは、ほぼ分かっています。でもどうして、これらの先人から蓄積されてきた英知が活用されることなく、みんな自己流でやっているのかが不思議です。経営学を専門とする先生方が一杯いても、いざ実際にやるとなると、まったく理論に反した自己流のことをやっています。学問が活きていなく、単なる机上の空論になってしまっている良い例ですね。
 改革が叫ばれても、夢、希望、目的が語られなくなった組織は、タイタニック号です。自分がタイタニック号に乗っていると気づいたら、どうするか。乗っている船員やお客さんの身の処し方は3つしかありません。
 何とか船が沈まないように努力する。誰かが努力してくれているのだから、沈まないと信じて黙って乗っている。船が沈む前に、別の船に乗り移る。うーーん、どれをとるかは難しいところですが、かつての日本海軍の艦長じゃないんだから、沈みゆく船と自らの命運を共にするってはナンセンスだよね。いつでも他の船にジャンプできるように、脚力だけはつけておこうね。