なんでも本物を求めることが大切

 秩父には農協がやっている農産物直売所があって、ここには近くの農家で数時間前に採られたばかりの新鮮な野菜がたくさん並んでいます。スーパーで見る野菜とは違って、どれもエネルギーに満ち満ちている感じがして、並んでいる姿が輝いて見えます。こういうのを見ると、思わずあれもこれもと買ってしまい、さあ今日は気合を入れて料理をするかという気になります。今朝は色々と買い込んできて、昼にはとびっきり美味しいキノコと菜の花のトマトソース仕立てパスタを作りました。
 生まれ故郷の小樽で市場に行くと、見たことのないような種類の魚がたくさん並べられていて、こちらもやはりぴかぴかと輝いています。どれも、お刺身で食べると美味しいだろうなと思え、さらに家で寿司でも握ってみたくなります。自分も妹も我流ですが、なかなか寿司を握るのは上手です。
 このように日本中、世界中に、その土地、土地で素晴らしい食材があるんだと思います。地元の食材は最上級であり(値段が高いということではありません)、それらを見るとおいしい料理を作ろうと気合が入ります。食べ残しを捨てるなんてことは、もったいなくて出来ません。黙っていても、自然の恵みに感謝の念がわいてきます。
 そうすると、エネルギーもやる気も自然に出てきます。スーパーに行くと、外国から船や飛行機でわざわざ運ばれてきた野菜や魚がたくさん並んでいます。原油の高騰が続いているときに、なんでわざわざ貴重なエネルギーを使って外国から運んできた野菜や魚を食べなければならないのでしょうか。これらのものって、比較すると分かるんですけど、不思議となかなか腐りません。それに虫が食べた跡もありません。虫も食べず、腐りもしない食べ物を、菅原はとっても食べる気にはなれません(アメリカで売られている豆腐って、どれも賞味期限が3週間後くらいになっていて、とっても不思議で不気味でした)。
 生鮮食品は本来、工業製品とはまったく異なるのですが、同じ論理で扱われるようになってきています。きれいで同じ規格のものを、大量に安く計画的に供給するということが行なわれています。こんな自然の法則に反したことをしているから、美味しくなくパワーのない食材ばかりがあふれ、食べ残しは惜しげもなくどんどん捨てられているのだと思います。
 人間も自然界の一員で、それを支配しているわけではありませんから、自然の法則に反したことをしていると必ず行き詰るでしょうね。本物を求める賢い消費者になって、自然に添って暮らしていきましょう。