21世紀型グローバル民族への小さな一歩

シアトルからレンタカーで3時間半。カナダのバンクーバーに着きました。アメリカにしてもカナダにしても、やっぱり狩猟民族の国だなって感じます。移動することがとにかく簡単。中でも自動車での移動は、とても便利で楽です。日本のように料金を取る高速道路はなく、ガソリンも安く、すべての道に分かりやすく名前が表示されているので、どこにでも車でいけてしまいます。
ここの社会の仕組みをみると、一箇所に定住する農耕民族ではなく、やはりどんどん移動する狩猟民族が作り上げた社会であることが良く分かります。家でも何でも、売ったり買ったりすることが簡単に出来る仕組みになっていて、頻繁に行われています。車の売買は紙一枚で済みます。菅原もかつて車を個人から買って、個人に売ってきましたが、その差額で1,000ドルほどの利益を出したことがあります。
多くの人たちがいつも移動し、知らない人と接する機会も多いので、誰にでも愛想よく笑顔を振り向けます。とりあえず笑顔で、だれとでも仲良くしておかないといけないからね。初対面の挨拶は、とにかく愛想がいいのです。superficial(表面的)といわれるゆえんでもあります。知らない相手に自分を伝えるために、高い自己表現力が必要とされ、小さい頃からプレゼンテーションのスキルをトレーニングさせられてきます。そんなわけで、狩猟民族の末裔達は、オーバーなぐらい自分を表現することが上手です。
グローバリゼーションの時代は、残念ながら、こんな狩猟民族向きの時代です。いろんなものが、どんどん国境を越えて移動します。異質なものとの出会いも増します。日本人にとっては、これは不得手な時代です。とはいえ、この時代に生きている以上、そんなことは言ってられません。
最初の一歩は、次の3つからです。(1) いつもスマイル。無表情というか、ブスッとしているというか、 怖い感じがする人も結構います。笑顔は他の人を幸せにします。もちろん、笑顔の多い人は、本人も幸せでしょう。(2)だれにでも親切に。すべては、お互いさまです。だれもが困るときがあります。ちょっとした手を差し伸べ、言葉をかけることで、人と人との間がもっと暖かくなります。(3)言葉に出して、自分の考えや意思をはっきりと伝える。いったい何を考えているのか分からなく(実際、何も考えていないことも多いのかもしれませんが)、気味悪くなることすらあります。誤解されて損するのは本人です。
これら3つを実行するのに、お金はかかりません。ちょっとした心がけで、自分を変えていくことが出来ます。自分が変われば、周りも変わります(自分を変えずに周りを変えようとするのは間違い)。農耕民族にも素晴らしい所はたくさんありますが、狩猟民族の良い所も取り入れて、ハイブリッドな21世紀型グローバル民族を創り出していくのは日本の若者です(アメリカ人じゃないよ。なぜかというと、アメリカ人は自分たちが中心だと思っているから、他が自分達に合わせろと思っているはずさ。もちろん日本のおじさん、おばさんにも無理だよ)。新しい時代は、日本の若者に大きなチャンスを与えてくれています。