「口が二つで、耳が一つ」じゃなぜいけないの?

 ある大学の理事長先生と学長先生にお会いする機会がありました。お二人に共通していたことは2点。どちらの方も、組織のトップに立つだけあって、柔和で徳の高そうな顔をしていたということ。菅原も、やがてはああいう顔になっていきたいなと思いました。
 もう一点は、お二人とも、とうとうと話し続けて、途中で「どうも話しすぎたようです」といって、そこからまたしばらく話し続けたということ。そして、菅原の頭の中には何も残りませんでした。
 人は、とにかく自分のことを話したいのですね。しかし、自分のことを話していると、ただ一方的に話すばかりで、相手から学ぶことは出来ません。その上、相手に退屈な思いをさせて、貴重な時間を浪費させてしまうことにもなります。話すことと聞くことを、20対80くらいの比率にするよう心がけると、ちょうど良いのです。
 私たちの「口が一つで耳が二つ」ということは、話す2倍を聞けということで、口が二つで、耳が一つでは、やっぱりダメなんですよね。