広い心と大きな志

 どんな個人、組織、企業、国家でも、長所と短所は必ずあります(短所だけ、長所だけということは決してなく、もしどちらか一方だけを強調している話しがあったなら、それはインチキもんでしょう)。ですから、「広い心」をもって、お互いに相手の短所・欠点を受け入れて(それはつまり、自分の短所も受けれてもらうということ)、そして長所を伸ばすように切磋琢磨していきましょう。
 しかし何のために切磋琢磨するのか、その目的がなければ続きません。今の大多数の日本の大学生の問題は、目的がないということです。また探そうともしていないということです。日本で生活している限りは、毎日の生活に困るということはないので、なんとなく、そこそこに生きていけばいいやという誘引も強く働きます。これは、感動のない人生で、つまらないでしょうね。逆に、いったん感動の人生を味わったらやめられません。
 人生は感動。どんな人でも感動する分野は必ずあります。その感動の分野で、自分の「大きな志」をたてましょう(大多数の人は初めから無理だと思ってしまうので、そこでおしまい)。その際のポイントは、他の人の役に立てるかどうかということです。アメリカでは成功学が確立していて、その中で明らかにされていることは、成功者は利己的人間ではなく、常に利他的人間であるということです。
 他のことを思えば、自分も思われる。他を大切にすれば、自分も大切にされる。打算のない誠実な姿勢、「働き損、尽くし損」という姿勢こそが鍵だと思います。