栄枯盛衰に翻弄される会社人間にはならないようにしようね

 アメリカの航空会社大手のデルタ航空とノースウェスト航空が、破綻したという。ユナイテッド航空も3年前に破綻して、現在、会社更生手続き中。かつてデルタ航空は、エクセレント・カンパニーの一つとして賞賛されていたにもかかわらず、わずか10年、20年で傾いてしまうとは、改めて競争の厳しさと環境変化への適応の難しさを思い知らされます。  
それは、「栄えるものは必ず衰退する」という単なる自然の摂理に沿っているだけだと、傍観者の立場からは言えますが、自分がその企業に勤めていて、首を切られる対象になったとしたら、それは大変なことです(自分は傍観者なんだよね)。
 ここからいえることは、次の3点。自分の一生をどこかの会社にゆだねるようなことはしない。仕事を通して、常に個人としての能力を高めることを心がける。いつも自分の可能性を最大限に発揮できる場所を探し、自分でそれを創り出す努力をする。簡単に言うと、会社に頼らなくても生きていける能力をもち、会社人間にならないということです。
 ある時、初対面で話をし始めてすぐに、「私は○○(財閥名が入る)に勤めています」という人がいました。完全にプライベートな集まりのことで、相手がどこに勤めていようが、そんなことは関係なく、こちらにはまったく興味もないことです。しかし、聞いてもいないのに、すぐに、自分はどこそこに属している人間だということで、自分のアイデンティティを示そうとしたのでしょうね。
 そのグループは、自動車を始めとして、いろいろな分野で不祥事を起こしているグループです。こうやって、社員の一人一人にまで、時代遅れの古い体質が染み込んでいるだなと感じました。社会から非難され叩かれても、自分たちで結束して、俺たちは○○に勤めているんだっていうおかしなプライドを持ち続けているように見えます。第三者からすれば、「○○だから、それが何なんだ」って感じですけどね。
自分が属している会社や組織の名前を出して生きるような生き方は、はっきりと時代遅れでしょうね。(848文字)