アメリカの強みと弱み

 6泊8日で、ワシントンDCとシアトルを回って帰国しました。3日かかって、やっと時差ぼけから戻りましたので、またこのブログを再開したいと思います。今回の短い旅でも多くのことを学びましたが、その中で特に、アメリカの強みと弱みをそれぞれ一つだけ考えてみたいと思います。

 強みは、なんといってもアメリカ社会の「多様性」です。世界から集まってきた人たちが、それぞれ自分の流儀で、自己実現めざして勝手に生きているって感じがします。これは個人のパワーを最大限に発揮させます。他の人がどう思うかなんて関係なく、自分のやりたいことを、やりたいようにやれる社会は素晴らしいと思います。自然界では、種の多様性こそが最も大切でありますが、人間社会でも同じことが言えます。多様性こそが変化に対応して生き残る唯一の道です。
 画一的思考や画一的行動に縛られがちな日本人は、意識してそこから脱出する努力が必要だと思います。その為の簡単な思考トレーニングは、「反対を考える」ということです。反対ならどうなんだろうと考えると、新しい世界が開かれてきます(最近の自分の一例は、住居を他の人に作らせるのは、先進国に住む人間だけで、それ以外の人はみんな自分で作るのだということを知って感動し、新しい生き方を思いつきました。このことはまた別の機会に)。(参考1→時代の鍵は「多様性」、「柔軟性」、「思考力」http://d.hatena.ne.jp/Seattle/20050226/1109402606、参考2→人と違うことは良いことだ ―多様性こそが成長のみなもと―http://d.hatena.ne.jp/Seattle/20050202/1107309255

 アメリカの弱みは、アメリカ人の生活が、地球にも人間も優しくないということです(自分たちは気づいていないと思いますが)。私は日本ではハンカチを持って歩いていますが、今回のアメリカ旅行の際には、意図的にハンカチをもって行きませんでした。なぜかというと、アメリカではいたるところに、手を拭く紙があるので、ハンカチが必要ないのです。どこでも、みんな、ペーパータオルや、ペーパーナプキンを、ばさっと取って、おしげもなくどんどん捨てるのです。こうして一日に捨てられる紙の量は、ものすごいと思います。
 食べ物も、食べきれないほど出てきて、捨てられるか、体に脂肪として蓄えられるかのどちらかです。アメリカでしか見ることの出来ない巨体がのっしのっしと歩いています(ワシントンDCからシアトルへ向かう飛行機で、不運にも隣の席にこういうおばさんが乗ってきて、体が席からはみ出しているので、こちらはとても窮屈でした。明るくて人はよさそうでしたが)。
 ブッシュの率いるアメリカは、地球温暖化を防ぐための京都議定書にもサインせず、自分勝手な道を歩んでいます。自分のやりたいようにやるというのは素晴らしい生き方ですが、グローバル社会では、そのマイナス面が大きくなってきています。
(参考3→http://d.hatena.ne.jp/Seattle/20050609