一年中、盛りづいているのは、人間だけ

 動物は、一年のうちで盛りがつく時期が決まっています。しかし、人間だけは年がら年中、盛りづいていますよね。ですから、きちんとセルフコントロールできないと、人生を誤ることになります。
 娘の入院のお陰で、小児病棟を観察する機会を得ました。とっても若い両親もいて、ぐずる子どもを、どうあやして良いかも分からない様子。人間として未熟なうちに親になってしまったようで、本人達も子どももかわいそうな感じがします。
 若いときの「できちゃった結婚」ってのは、本人達にとっても子どもにとっても良くありません。「愛している」なんていう感情の高ぶりは、結婚当初の半年から一年ぐらいしかもちません。それ以後は、厳しい現実が待ち受けています。若いときに自分を鍛えて、お金を稼ぐ力をつけてから家庭を持たないと、たちまち経済苦にあえぐことになります。せっかく生まれてきてくれた子どもにも十分な教育ができません。そうなると、厳しく長い人生が目の前に横たわります。
 「お金だけが人生じゃない」なんてカッコつけたことをいう大学生もいます。まあ、そりゃそうだけど、現実はそれほど甘くはありません。お金がないということは、人生のさまざまな場面において選択肢が狭まるということ。お金を稼げるということは、その分、社会により貢献できるということ(自分のためだけにお金を稼いでいる人は、必ず失脚するという法則があり、これは歴史が証明しています)。お金は人間の価値を測る唯一の尺度とはいえないけれど、その人が生み出した価値はお金に換算されて評価されます。
 若いときに盛りづいている時間を削って、自分を鍛え、もって生まれた能力と可能性を最大限に開花させるように努力を積み重ねることが大切。「快楽は身を滅ぼす」って、本当にそうだなあって思います。彼氏、彼女がいることがカッコいい、うらやましい、なんて思わなくていいのです。バレンタインデーにチョコレートをもらえなくて(あるいは、あげられなくて)寂しい気持ちになっても、それはあなたの人生のトータルな幸せとは関係ないから気にしない、気にしない。