南極から葉書が来た

 山のようにたまった古い書類を整理して、かたっぱしから捨てていると、一枚の葉書を見つけました。以前、学生から届いた絵葉書で、これは菅原の宝物として大切にとっておこうと思いました。だって、それは南極から届いたのですから。
 「お元気ですか?今、私は南極の船の中です。今日、ついに大陸に上陸しました。……借金をしてまで南極に来て本当によかったと思っています。……」
 彼は菅原が企画した海外研修旅行(インドネシアとオーストラリア訪問)に参加し、世界に出ることの大切さを知り、その究極である南極を目指したのです。一生懸命バイトして、さらに借金もして行ったのです。菅原はまだ行っていないので、しまった先を越されたってその時は思いました。
 もう一人の学生は、バイトで300万を貯めて、卒業後テキサスに渡り、大学で学んでいます。彼は4年間ブリヂストンで一生懸命バイトして、その働きぶりが評価されたそうです。4年生の時には、いきなりブリヂストンの社長面接に進めてもらい、東大、早稲田、慶応の学生と肩を並べて一発で内定をもらったのです。ブリジヂストンといえば、誰でも知っている一流企業(と思っている)ですから、当然彼の両親は就職を強く勧めました。しかし、彼はそれをけって、300万円をもってアメリカに渡りました。
 2人とも、しかりと目標をもち、そのために一生懸命バイトをして、やりたいことに向かったのです。素晴らしいですね。人と同じことをしていては、人と同じか、それ以下。中途半端に、ちょろちょろってバイトして、ショボショボってお金使ってもリターンは小さいのだ。お金はまとめて集中投下する。そして世界へ出よう。そこには必ず素晴らしい世界が待ってるよ。