昨日までの常識は今日の非常識−固定観念は吹っ飛ばせ

 世の中が変わると常識も変わっていくのは当たり前です。大きな変化の一つをご紹介しましょう。世の中の大人たちは過去の常識にとらわれて、悪意はないのですが、しばしば若者たちに誤ったプレッシャーをかけます。その一つは、「大学を卒業したら就職するのが当たり前」という、画一化された考えです。これは間違いですから、この古い固定観念にとらわれて苦しんでいる若者がいたら、もっと伸び伸びと生きてください。

 日本人の寿命が延びているということ、日本の産業構造がますます労働集約型から知識集約型へとシフトしているということ。この二つの現象は、誰も異論を挟む余地のない現在の大きな潮流といえるでしょう。これら2つの現象から、どんなことがいえるでしょうか?
 少し前までは人生60年と言われていて、そのころは大学卒はエリートでした。60年間に占める22年間の割合は、約33%です。そして一般的には55歳で定年退職をむかえて、残りの余生を過ごすというのが平均的な日本人の人生のようでした(あくまでも平均値での話ですが)。
 今は人生80年といわれています。80年の33%は、29歳です。つまり、単純に割合からいうと、29歳までは自分を鍛える時間であるということです。何も大学を卒業したらすぐにあわてて就職しなくても良いのです。比率からいうと、人生80年時代には、74歳まで働かなければならないのです。
 年金制度もパンクしているし、日本の国家財政も破綻している(次のサイトを見ると分かります。http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html)ことを考えれば、一生涯働き続けなければならないということは容易に推測できますよね。あわてて働かなくたって、どうせその後は一生働き続けなければならない人生が待っているのです。大きく飛躍するためには、深くかがまなければなりません。あわてて社会に出なくたっていいのです。大きな飛躍のために、そして長い人生のために、力を蓄えるのです。

 世界を旅して見聞を広めたり、いろいろなことに挑戦して失敗を繰り返したり、大学院へ進学してより専門的な知識を身に着けたり。どれも、これからの長い人生において必要なことではないでしょうか。しかしフリーターで、時間と体力を切り売りしている人生では、将来の実りはないでしょう。体に汗することは大切です。それ以上に、頭脳に汗をかくことが大切です。

 社会は、ますます知識経済化しています。つまり価値を生み出す源泉が、従来は労働力であったり資本であったりしましたが、どんどん知識へとシフトしているということです。ですから、お金はないけれでも、頭脳を鍛えた若者が成功している事例がたくさん出てきています。
 これまでの大人たちが引いたレールに乗っからない人生を歩むことを躊躇しないで下し。高校を卒業したら大学へ行く。大学を卒業したら、いわゆる一流といわれている企業に就職する。そして20代の後半ぐらいになったら結婚して家庭を築く。30代ではマイホームを建てる。生涯収入は、4億円から5億円ぐらい。こんな初めから分かりきった人生なんてつまらないですよね。

 時代のキーワードは「多様性」です。人と違うことは良いことです。自身と信念を持って自分の道を切り拓いていきましょう。

   God and Buddha Bless You.